ホームページをリニューアルする動機はいろいろとあると思いますが、今のホームページに何らかの不満や問題を抱えていることがほとんどだと思います。
「新しいホームページでは、絶対に失敗したくない!」、そのようにお考えのあなたに、ホームページをリニューアルする際の本質となるポイントをお伝えします。
1.リニューアルに関するよくあるお悩み
多くの方が気にされるのは、見た目のデザインだったり、ホームページがあっても全く機能していない(集客、売上につながっていない)といったことだと思います。
しかし、一番重要なことは、「サイトに訪問されるお客様がどう思っているか?」、お客様目線で役立つサイトになっているかどうかです。
以下、よくあるお悩みについて、1つ1つ見ていきます。
1.1 ホームページの反応がまったくない。
せっかく高い費用を払ってホームページをつくったにもかかわらず、問い合わせや資料請求がまったくなく、売上につながらない。
これではホームページを作った意味がないですよね。
では、なぜ、そのようなことが起こってしまうのでしょうか?
実は、ほとんどの制作会社は、制作のプロであって、ビジネスのプロ、つまり、集客や売上アップのプロではないからです。
もし、当初依頼した制作会社がビジネスのプロでしたら、あなたのホームページの集客や売上アップもできていたはずです。
リニューアルの際には、ビジネスのプロ、実際にホームーページ等から集客や売上を上げているコンサルタントや業者をまずは検討してみてください。
1.2 アクセスが増えない、増やす方法もわからない
アクセスを増やす方法には、無料のものと有料のものがあります。
有料のリスティング広告やFacebook広告は別の箇所でお伝えするとして、ここでは、リニューアルと直接関わる、無料のSEO対策(検索エンジン最適化)について簡単にお伝えします。
まず、あなたがインターネットで何かを探す時、Yahoo!やGoogleを使って、キーワードを入力して検索すると思います。
すると、検索結果の画面が出ますが、ここで上位表示されるように、ホームページを作り込んでいくテクニックがSEOと呼ばれる手法です。
ちなみに、検索結果画面の上下の広告枠に表示する方法が、リスティング広告です。
先ほど、SEOは無料の方法と書きましたが、実は有料で業者に頼むという選択肢もあります。
ただ、上位表示させるのが難しいキーワードの場合、毎月、数百万円もの費用がかかったり、結果が出るまで半年とか1年かかるケースもあります。
ですので、SEO対策は、中長期的なプランで、自社スタッフに学んでもらい、自社で行っていく、というのが、多くの企業さんにとって現実的だと思います。
1.3 見た目(デザイン)が古臭く感じる。
ホームページは、会社の顔ですので、やはり見た目(デザイン)も重要です。
また、ホームページデザインの流行は移り変わりが早く、デザインによっては数年で古く感じることもあります。
ですので、見た目(デザイン)が気になる方も多いかと思いますが、デザインそのもので注意すべき点は、競合他社がどのようなデザインをしているかです。
競合他社のデザインに比べて明らかに劣る場合は、その分、サイトの訪問者に、商品・サービスの特徴・得られる利益を自分のこととして感じてもらえるような工夫をしなければなりません。
構成、文章、操作のしやすさ等といった、別の点で訴求する必要があります。
ですので、競合他社のデザインを上回る必要はないですが、明らかにデザインで劣ることのないよう意識してください。
なお、ここでいう競合他社は、商圏が同じ競合だけでなく、業界を主導している企業の動向などにも注意しておきましょう。
また、もう1つ重要な点は、スマートフォンやタブレットで見た時のデザインです。
PC主体のデザインで、文字が読みにくくないか、操作性はどうかなど、ユーザーの立場になって、しっかりとチェックしてください。
これらは、売上やイメージに直結する問題ですので、なるべく早めに検討した方がいいでしょう。
1.4 情報が増えて、必要な情報にたどり着けない
制作した段階では、わかりやすく整理されていたホームページでも、内容の更新や追加を繰り返すことで、徐々にわかりにくくなってしまいます。
ほとんどのホームページの訪問者は、あなたのサイトを目当てに検索したわけではありません。
調べたい情報があり、検索結果に表示された候補の中に解答があると思い、あなたのサイトに来るケースがほとんどです。
ですので、訪れたページに的確な解答があることが大前提で、そこであなたの商品・サービスに興味を持ってもらい、他のページを見てもらう、といったユーザーの流れ、サイトの導線を意識することが重要です。
その際、情報がわかりにくく、サイトの導線も悪ければ、訪問客は他のサイトに移ってしまいます。
1.5 会社の現状とサイトの内容が異なってしまっている
会社の組織はもちろん、営業方針(ターゲットや目的)の変更があったにも関わらず、ホームページの内容はそのままというケースがよくあります。
ホームページの訪問客は、ホームページを見て、御社のことを判断しますので、
会社組織や営業方針などの大きな変更は、リニューアルする大きなチャンスです。
1.6 更新や変更が面倒で、その都度お金がかかるから、結局放置してしまっている
ホームページは、当然ですが、作って終わりではないですよね。
定期的に内容を追加したり、修正する作業が必要ですし、新商品や新サービスの発売、キャンペーン、イベントなど、それぞれに合わせて内容を変更する必要があります。
ホームページを作った当初は、システム上の問題もあり、更新作業を制作業者に依頼せざるを得なかったかもしれません。
でも、更新作業に時間がかかったり、修正の度に、数万単位で費用がかかったため、「結局、更新しなくなってしまった」という企業さんも多いです。
ビジネスで成果を上げるためにホームページを作ったのに、これでは本末転倒です。
けれど、現在では「自分で更新作業ができる」システムが開発されました。
「CMS(コンテンツ管理システム)」と呼ばれるもので、これまで必要だったHTMLという言語を編集するスキルが不要になり、誰でも、ホームページの管理画面からテキストを入力し、画像を登録できるようになりました。
とにかく更新作業が簡単で、自分で好きな時に好きなだけ更新でき、面倒な業者とのやり取りや無駄な更新費用が不要になります。
ビジネスの機動力が格段にアップし、ビジネスチャンスを逃さなくなりますので、一日も早く導入してみてください。
1.7 FLASH(簡易動画)を使ったホームページがうまく表示されない。
最近は、目にすることが少なくなったFLASH(簡易動画)を使ったサイトですが、FLASHでは、iPhoneやiPadなどの閲覧ができません。
また、新しいバージョンのブラウザーで見ると、レイアウトが崩れていたりもします。
FLASHを使ったホームページは、早急なリニューアルが必要となります。
1.8 税務上、会計処理のタイミングに合わせてリニューアルしたい
ホームページ作成費用は「広告(宣伝)費」として全額、費用処理することができます。
今期の「広告宣伝費」で作成したり、あらかじめ計画的に来期の予算に「ホームページリニューアル費」を入れておくのも良いと思います。
1.9 実際にリニューアルされる際、不安になる点
① リニューアル後も、これまでのドメインを使えるのだろうか?
まず、弊社のホームページアドレスは、http://ritamarketing.co.jpで、メールアドレスは、@ritamarketing.co.jpです。
ドメイン名は、そのうちの「ritamarketing.co.jp」の部分にあたります。
このドメイン、一般的には利用者の所有物であり、制作会社を変えたからといって、
現在使っているURLやメールアドレスが使えなくなることはありません。
ただし、前回の制作会社との契約内容によっては、例えば、リース契約や初期制作費0円プランなどの場合、所有権が制作会社側にある場合がありますので、直接確認してみてください。
② ホームページアドレス(URL)は変更になるのだろうか?
ホームページのトップページのURLは、リニューアル後もそのまま引き継げます。
ですので、名刺のURLを変更する必要も、取引先の会社に変更した旨を連絡する必要もありません。
リニューアル後も同じ内容のページを作る場合、なるべく同じページのURLで作成した方がいいです。
③ 今まで利用していたメールアドレスはそのまま利用できるのか?
メールアドレスも、リニューアル後、基本的にそのまま引き継げます。
④ 現在のホームページにある画像やイラスト、文章を利用できるのか?
著作権が御社にあれば、そのまま利用することができます。
ただし、制作会社や広告会社によって、撮影されたもの・描かれたもの・執筆したものに関しては、著作権はそれらの会社側にありますので、事前の確認が必要になります。
2.リニューアルで得られるメリット
2.1 企業イメージ、ブランドイメージの向上
ターゲットや目的にあったデザインに変えたり、サイト訪問者の導線を改善することは、企業イメージやブランドイメージの向上に直結します。
2.2 現状に合った情報の分類・掲載
雑然とした情報を整理し、現状の優先順位に沿って配置できれば、ホームページを見る人にとってわかりやすいだけでなく、検索結果とのズレがなくなるためSEOの改善にもなります。
また、改めてサイト設計(サイト構造全体の改善やナビゲーションの改善)を行うことで、ユーザービリティの向上(ユーザーにとって使いやすくわかりやすいサイト)が期待でき、結果的にコンバージョン率の改善(資料請求・購買等の反応率アップ)にもつながっていきます。
さらに、リニューアルを通して、ホームページ内部の必要なものと不要なものを取捨選択し、改めて最新の形に設計し直す(特に、メニューやボタンの順番、位置を変更したり、カテゴリー名を変更したりする)ことで、誰でもすぐに更新作業に取りかかれるようになります。
なお、廃止になった商品やサービスを掲載している場合は、特に早めの変更が必要です。
2.3 コンテンツの再構成による価値の向上
ホームページは資産です。特に、ユーザーにとって良質な記事は、今後のSEO対策の柱となります。
ホームページの資産と言えるコンテンツの構成を見直し、ブラッシュアップ(再加筆)させることで、コンテンツ経由による集客も可能になります。
2.4 更新や変更の負担軽減
例えば、今主流のCMS(コンテンツマネジメントシステム)に変更すると、あなた自身で、お知らせや新しい商品・サービスの写真や案内、お客様の声、実績などを簡単に更新できるようになります。
そうすると、これまで制作会社に依頼していた修正費用や数日間のタイムロスがなくなります。
また、あなた自身がホームページ作成ソフトで修正していた場合、FTP(ファイルの転送)ソフトでサーバーにアップする作業もなくなり、大幅な時間短縮につながります。
更新や変更の負担が軽減されれば、よりタイミングよく、必要なお知らせを、より多く行うことができるようになり、ビジネスチャンスが拡大していきます。
さらに、プラグイン(スマホでいうアプリのようなもの)をインストールすることで、様々な機能を増やすことも可能です。
2.5 アクセス数やコンバージョン率の改善
上記「2.1〜4」の施策の結果、お問い合わせやお申し込みなどのコンバージョン率の向上も見込めるようになります。
また、ホームページをリニューアルする際、ターゲットとなるお客様の分析等を再度行うことで、ページに記述するキーワードも、取引先やお客様が検索する可能性のある最新キーワードとなるため、SEO(検索エンジン対策)の強化につながり、上位表示されやすくなるのです。
サイトの訪問者数が増えて、サイト全体のアクセス数(ページビュー)がアップするので、結果的に集客が安定し、売上が上がる可能性があります。
このように新たにキーワードを取捨選択することで、SEOが強化され、「成果につながるホームページリニューアル」ができるのです。
まとめ
企業のホームページリニューアルには、何年ごとという明確な基準があるわけではありません。ですので、その企業の考え方や予算によって決めればよいと思います。
ただ、特に企業のホームページで重要な点は、自社の視点ではなく、お客様から見た視点です。
企業のホームページには、「会社情報を正確に伝えるため」「企業イメージをアップさせるため」「集客、売上や問い合わせ等をアップさせるため」「優秀な人材を採用するため」など、たくさんの目的があります。
そして、ホームページリニューアルという作業を行うことは、ひいては、あなたのビジネス全体の基盤を再構築することにつながります。
リニューアルの際には、上記の目的の優先順位を明確にさせつつ、常に「見込み客となるお客様の立場」から、1つ1つの改善内容を検討してみてください。